【将棋倶楽部24】引分の質【打開責務の概念】

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  • #12732

    将棋倶楽部24で対局をしていると、稀になぜこの局面で千日手を選ばないのか?と思うことがある。
    この引分の質について興味を持ち始めたので書き始めようと思う。
    まず、引分というのは、千日手と双方入王の2種類に分かれる。
    この中で双方入王はそもそも行き着くところまで行っているので打開のしようがない。
    ただ、この双方入王の発生率についても選択戦法などにより誤差がある。
    次に、千日手についてだが、これも選択戦法による差とは別に、対戦相手選択による基準点差による発生率の差がある。
    また、対局数の差による打開する頻度の差があったりする。
    まず、名簿で引分の数(←比率ではないので対局数上位で検索)の多い人の頻度を見てみよう。
    対局数5万局超えで1%超えは1人も居ない。多い人でも0.3%程度少ない人にいたっては0.1%以下である。
    次に、7段8段の人(←200局以上)の比率を見てみよう。
    この2つの差が棋力が高ければ引分が増えるという答えだと思えるだろうか?
    ちなみに私の副垢は級程度であるが、200局で4局程度の引分率2%程度とかなり高いほうである。
    これが早指し2となると一気に引分率が1%を切る。
    この差は自分の将棋の棋譜にある意味責任のようなものを感じて指しているからだろうか?
    もしそうならば先手だから千日手を打開するとかそういう次元以上のものがあると思う。
    (続く)

    #12733

    では、どういう場合に千日手の発生率が上がるだろうか?
    この解答に悩む人も居ると思う。
    ひとつの答えが、【名人戦対局】というのはいかがだろうか?
    称号獲得棋戦以外はほぼ対局しない人となってくるとこれはかなり引分率が高くなってくる。
    ただ、引分は自分がかなり不利だと思っている段階では相手側から打開されてしまう。
    同様に、自分が圧倒的に有利ならそもそも自分から打開していく。
    そうなってくると、その中間の細い空間の部分が引分の可能性を持つ局面となる。(*1)
    では、自分が若干有利として打開するか?
    この打開するという答えを呼び込む駆け引きこそが名人戦の醍醐味だと思う。
    組内順位という世界に基準点以外のものを探しに行く、そういった棋譜を見つけにいけたら楽しいと思う。

    話を戻し、名人戦の上位互換に、喪婆戦限定の人で勝率と基準点重視の人というのも少なからず居ると思う。
    これは完全に別格であろう。
    では、この基準点重視の人で更に高くなる例が、300点差狙いという方法になる。
    本来、他所では300点差の引分は上手の点数が11点減らされ下手が11点増えたりする。
    これが24だと減らないし増えない。
    もちろん、勝敗がついた場合は逆に28点の移動と4点の移動となり上手が負ければ1点過剰に動くことになる。
    この2点の差が上手に無理をさせない無言の力になってくる。
    ただし、この無言の【打開責務下手持ち】は対局数が少ない人限定である。
    逆に対局数が多くなると、この僅か1点2点の差など気にしなくなる。
    (続く)

    *1(トイレに行きたくなって優勢だけど引分などの特殊な双方入王系統の例外は除く)

    #15565

    1局に付4%毎で基準点誤差が解消された場合、最初の16点の誤差は17局終了時で8点になり、34局程度で4点になる。
    つまり、50局経てばわずか2点である。
    200点差対局で8点の誤差の場合(他サイトなら引分8点引き相当)、50局経てば8点の過大も1点の誤差相当に削減されるのである。

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