一段玉が二段目三段目と逃げていく追い方は「王手は追う手」の典型的なパターン、
この局面ではそれで詰みですが、出来れば読みたくない非常手段的な追い方ですね。
序盤中盤に比べ終盤はしっかりした読みが大事でそこが勝敗をわけます。
プロ棋士の場合は終盤で持ち時間が1時間あれば大体で大丈夫なようですが、
アマチュアの場合はプロのような棋力も持ち時間もないので大変です。
例えば24で1分将棋でこの局面を向かえたとして、
まず詰むか詰まないかを読む、
そこで簡単に詰みを発見出来なければ、金を外せないかとか受けの手で1手稼げないかと考える。
それが勝てそうもないとまた詰みはないかと考える。
そういうことを頭の中でめまぐるしく考える中で、攻めるにしろ守るにしろ読みきれないままに、
「勝手にしやがれ」で秒に追われあわてて指すというのが相場でしょう。
詰将棋は指し手の中に気付きにくい妙手が含まれておりそれが難易度をあげていますが、
必ず詰む、持ち駒は全部使う、詰み手順はひとつしかない、考える時間は無制限など、
実戦に比べればはるかに有利な点が沢山有ります。
次の一手問題も同じで、先に指す方が必ず有利になるような問題である、考える時間は無制限など、
実戦にはない好条件が用意されています。
それをある程度の時間をかけて全てをきっちり読みきるのも良いですが、
実戦での活用を前提とした時は30秒あるいは1分で全てを読み切れる難易度の問題を数多く解くというのが効果的で常套手段です。
やさしい詰将棋、やさしい次の一手というのは、解く人からすると30秒から1分あれば正解にたどりつくくらいの難易度であり、
1分超えないと正解にたどりつけない難易度ですと、やさしいかったという感触は中々沸いてこないでしょうね。