横歩取りは3三角戦法が主流です。
主流ということは他の戦法に比べてメリットが大きいと考えて良いでしょう。
主流戦法は本も多く出て、実戦例も多い、よって両者共によく勉強しており、
事前の研究通り進む可能性というのは大きいです。
それに対して4五角戦法は、それを使う後手は詳しく勉強していても、
先手は主流戦法ではないわけですから、そんなに勉強はしていません。
知らなかったら本や実戦例のように進むわけがありません。
本や実戦例で深くまで覚えたとしても、相手が勉強してなければ数手で未知の局面に突入する可能性が大きいです。
「私は詳しく勉強したけど、あなたは勉強していないでしょ」というのが、
4五角戦法のメリットのひとつだったりしそうですが、
どんな戦法でも相手がその戦法を知らなかったら、すぐ未知の局面になってしまって、
事前に覚えた変化は役に立ちません。
相手が知っていれば知っているでその部分に置いては互角であり、
そのまま進むと主流でないデメリットが響きそうです。
矢倉とか角換りは形にパターンがありますから、少しくらい形が違っても、
攻め方、受け方において、学んだ知識がそのまま使えます。
しかし4五角戦法は形が未知へと突入したら、パターン化というのはほとんど使えません。
1手間違えば即負けに直結する中では、その局面をしっかり読むことが求められます。
そう考えると、そんなに事前勉強が役だつ戦法だとは思えません。
それよりも乱戦力戦同様に、読みの力が養える戦法に思えてきます。